歯周病は、細菌の感染によって引き起こされる炎症性疾患のことを言います。
歯と歯肉の境目(歯肉溝)の掃除が出来ていないと、そこにたくさんの細菌が溜まり、炎症で赤くなったり、腫れたりします。
歯周病が進行すると、歯を支える土台が溶けて歯が動くようになり、最後は抜歯をしないといけなくなることがあります。
全身麻酔 | 術前に血液検査を行い、安全を確認したうえで全身麻酔を行います。 |
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精査 | 腫瘤の有無、すでに抜けている歯が無いか等を記録します。 |
プロービング | プローブという道具をつかって歯周ポケットの深さを調べます。 通常小型犬で2mm程度、中型~大型犬で3mm程度までが正常です。 |
口腔内Ⅹ線検査 | すべての歯根部(歯槽骨)のX線写真を撮ります。骨の融解像や歯自体の異常が無いかを確認します。 |
口腔外科処置・抜歯 | ポリープ等の腫瘤などがあれば切除、進んだ歯周病のある部位の抜歯を行います。 |
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スケーリング | 超音波スケーラーおよび手作業によるスケーリングにより歯の表面の歯石を除去します。 |
ポリッシング | 研磨剤とポリッシングブラシを用いて歯の表面を滑らかにし、再び歯石がつきにくくします。 |
ルートプレーリング | 歯肉縁部(歯周ポケットの中)の歯側の、歯石や異物をキュレットという道具を使って削り取ります。 |
キュレッタージ | 歯肉縁部(歯周ポケットの中)の歯肉側の、感染や壊死を起こしている余分な組織をキュレットを使ってこそぎ取ります。 |
縫合 | 腫瘤の除去や抜歯部の歯槽を洗浄後、処置部を吸収糸で縫合します。 |
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- 右側手術前
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- 右側手術後
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- 左側手術前
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- 左側手術後
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- 左下顎のレントゲン
「口周りを触ると極端に嫌がる」
「触診にて左下顎骨折の疑い」 -
- 右下顎のレントゲン
右下顎の後臼歯の歯周病がとても進み下顎骨が融解が著しい。
こちらもいつ骨折が起きてもおかしくない。この症例は全抜歯により骨折した部分の癒合・回復がなされた。